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クボタ環境サービス株式会社

ホームコラム > Vol.10 産業廃棄物処理への貢献

暮らしと日々をつなぐ アイデアともの作り 群馬県・嬬恋村水質浄化センター

山々に囲まれ人気の高原避暑地「嬬恋村」

群馬県の西北部。浅間山、四阿山、本白根山などの山々、そして万座温泉、鹿沢温泉など数多くの温泉。そしてゴルフ場やスキー場、キャンプ場などのレジャー施設も数多く、夏でも涼しい気候なので別荘地としても人気があります。高原の気候と火山灰土の腐食土壌を活かした高原野菜の栽培が盛んで、キャベツの産地としてよく知られています。
キャベツの収穫も終わりを迎えるころ。美しい紅葉に包まれた景色と、吾妻川の清流が美しいコントラストを見せてくれていました。
村の人口は1万人弱。村の中央部を西から東に流れるこの吾妻川の流域に集落が散在しています。
「村の人口はやはり減っています。いくつかの集落に別れて家があるので、下水の処理のためにそれぞれ下水管などを設備するととてもコストがかかってしまうんです。そこで、小さな処理場を作ってコンパクトに処理する方が効率が良い。」
そこで嬬恋村には5つの小さな下水処理場が作られました。
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雄大な浅間山
広大なキャベツ畑が広がります
紅葉に囲まれた吾妻川沿いの家々
5つの処理場で一番小さな
  門貝地区農業集落排水処理施設


文字通り二人三脚のスペシャルなコンビ

この5つの処理場の運転・管理を行っているのは、長年下水処理の仕事に携わって来た目黒所長と土屋所員のなんと総勢2人。
施設の運転、点検はもちろん、簡単な補修などほとんど2人でこなします。
「それぞれ違ったタイプの施設で、いろいろと試行錯誤ですね。」と目黒所長。
5つのそれぞれ違ったタイプの施設の面倒をみるとなると、やはり時間が大切。日々の点検は目黒所長が車で巡回していますが、ちょっとしたトラブルでもあれば、予定していたスケジュールも調整を余儀なくされます。
「いちいち専門の人に外注していたら間に合わないしコストもかかるでしょ。だから自分たちで対応できることはできるだけやることで、早く安くに繋がるんです。」
所長が問題を具体化して、対処の方針を決める。そこで土屋さんの出番。
「土屋さんはモノづくりが得意なんですね。具体的に改善の提案をしてくれたり、工夫して工作や加工もしてくれます。」
気がつく、見つける、考える、補修や修繕もする。
まるでコンパクトな処理場にぴったりの、コンパクトな「運転管理のトータルソリューション」を2人きりで実現している?感じです。
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山道や広大な畑の中を車を走らせ
村内の5つの施設を点検に回りながら
補修もします。
それぞれ違うタイプの施設で苦労も色々。
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干俣地区農業集落排水処理施設では汚泥を肥料として再利用するリサイクル型の施設。
目下の課題は「臭い」の処理です。
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目黒所長の相棒、土屋さん。
アイデアを活かした工作が特異です。
工具や材料が整理整頓された
工作室はまるでアトリエです。


キーワードは工夫と積み重ね

拠点となる「嬬恋水質浄化センター」の施設内には旋盤や溶接機器、作業台などそろった「工作室?」がありました。廃校になった学校から貰い受けた机も活用されています。
「モノづくりは好きです。工夫するのが面白いんです。」静かな口調で語る熱い土屋さん。「溶接の技術も学んで身につけました。初心をわすれないようにと当時練習に使った棒をかざってあります。」
とちょっと照れくさそうに語ってくれました。
「所長は私の提案を検討して『やってみてください』と言ってくれます。うまくいかないこともありますが、実際にやってみることができるのでいつも勉強になります。」
たとえば、水槽の水の透明度を目で見て確認する器具。透明な長い筒に水を入れて上から覗き込んで透明度を目視確認する器具です。
購入すると結構な値段のものですが、なによりこの処理場で処理したキレイな水を見るのには市販のものでは長さが足りない。
で、土屋さんがささっと作る。屋外にあるので日光で筒のアクリルが変色するのを防ぐカバーも追加。カバーの中が暖かいのかヘビが潜り込むので・・・さて次はどうするか。
こんな具合にどんどん工夫が成長するようです。
これまで何百アイテムと工夫やモノづくりを積み重ねてきました。どれも現場にジャストフィット。
カタログでも作りませんか?と持ちかけたら
「それはいいかもですね!」と所長はとてもキラキラした笑顔になりました。
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工夫が生み出したアイテムがたくさん。
これは見学者用の安全柵。
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安全対策のパトランプもより見やすい
手作り反射板を装備。
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自動撹拌装置の蓋の下部からしたたり漏れる水を受ける樋(とい)も自作。
こうした小さな工夫の積み重ねが施設や設備の延命につながっています。
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処理水の透明度を肉眼で確認するための器具。


隣り合わせの楽しさと厳しさ

工夫やモノづくりは楽しそうですが、実際は村民の生活を守るとても重要な仕事。
「2人ですからね。体調の管理には気を遣います。どちらかが具合悪くなっちゃうと大変でしょ。」確かにそうです。村民の生活と5つの処理場を半分ずつにしたぐらいの責任の重さ。
工夫や工作もこうしたこうした条件や環境を、どのように管理するのか、乗り越えるのか、という試行錯誤の上に蓄積されてきたものなんですね。
タイプの違う5つの処理場の問題を解決し、充分に性能を発揮できるような運転・管理を行う。このための工夫をする。共通して使えるものがあったり、新たな発見があったり、思いがけない効果が見つかったり。大きなプラントの運転とは全く違う技術やノウハウが、この厳しい環境の中で成長しているに違いありません。
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輝く「工夫とアイデア」の進歩

向き合う現場で起きている本当のことに目を向け、耳を傾ける。そうしたら、求められていることが見えてくる。
「トラブルをつぶしていくのが仕事。そこで自分たちができることを探す工夫というか知恵があると思うんです。そうした重ねは施設の延命にもなるし、新しい技術の発見にもつながります。目からウロコってこともね。」
「工夫」は戦うアイテム。そして積み重ねる。こうしたやり方もクボタ環境サービス的「方法論」のひとつです。
そして2人の工夫の取り組みはとどまることを知らず、特許を申請するほどの発明も生み出し始めました。
静かな嬬恋村のホットな処理場。これからも楽しみですね。
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オフィスの片隅には
「CS活動 最優秀賞」のトロフィー。
よく見ると
LEDの電飾が仕込まれていてキラキラ。
聞けばこれも自作だそうです。


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