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流杉浄水場は昭和40年に稼働が始まりました。今では一部古い施設と最新の浄水処理システムとが共存しています。地形の高低差を利用した、ポンプに頼らない自然流下送水システムのほか、阪神淡路大地震に教訓を得た直下型地震にも対応した耐震構造、エコなプラントを実践するためのソーラー発電システムも導入しています。
「ここでは、新しい設備と古い設備の両方を運転するという大変さがありますね。やはり運転のノウハウが違います。特に古い設備は勘のような「経験」がものを云いますし、また逆に新しい設備は管理など機能は充実していますが、その性能を十分に引き出すためには、これまでの知識と経験がなければなかなかうまくいきません。また、過去のトラブルや対処方法などもわかっている必要があるんです。」
日々の点検やメンテナンスなどのノウハウは所員が分担して資料化した「手順書」として1冊の分厚いファイルにまとめられていました。プラントを護る経験と知恵がたくさん詰まった一冊です。
市民の生活に欠かせない飲み水を作り続けるこのプラントは当然24時間体制、眠る事はありません。職員は交代で24時間、水に問題はないか、故障はないか、調子が悪くなりそうな気配はないか、目を見張り、耳を澄ましています。
「24時間365日、間違いの無い、しかも良質な信頼性の高い水を送り続けなければならないという使命感がありますね。」
お休みの日でも天気が悪くなると気になるそうです。
「台風や大雨が降ると水が濁るんです。しかもその濁りの具合は刻々と変化します。そんな状態でもきちんときれいな水を作り続けなければならないと思うと緊張します。」
「もともと水がおいしい場所です。ここに暮らす人たちも誇りに思っていると思います。私たちもここで作られる水の味をぜったいに護っていきたいですね。」
昨年は雪があまり降らなかったそうです。地球温暖化の話を耳にする機会が増えていますが、いろいろなことが気になるとのこと。省エネを心がけているこのプラントでずっときれいな水が作れればとみんなが願っています。
「この仕事はずっとなくならない、というかやらなければならない思うんです。くらしがある限り。」
お話を聞いていると、富山のおいしい水を未来に届けるために、やり続けなければならない大切な仕事だと云う実感がわいてきます。
「立山のおいしい水を毎日のくらしで意識しないで使っていただけるように。毎日がそのための努力ですね。」